ガレコレ
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 核・戦争
 令和2年1月12日の四国電力伊方原発3号機の制御棒クラスタ引き上がり事故は、とんでもない致命的事故であると直感していました。報告書を読み進めていき、あまりにもずさんな作業であることが分かりました。「四国電力に原発は任せられない」との思いを高知県に移住してからずっと抱いており、事前告知無しの作業停電を引き金に、このまま四国電力を放置しておいてはいけないとの衝動に駆られた訳です。

 この事故に関しては、3種類の報告書とその概要版、1種類の説明資料の一部にて説明されています。

2月12日
 原子力規制委員会の公開会合における当社説明資料
 ○概要版22ページ ・詳細版75ページ
http://neconote.jp/blog.php?date=1594220401

3月17日提出
 ・概要版38ページ ・報告書157ページ

3月19日掲載
 ○説明資料3~7ページ(事象2)
http://neconote.jp/blog.php?date=1594306800

4月3日補正
 ・概要版44ページ ●報告書165ページ

※なお、○は考察済みで、リンク先をご覧下さい。



https://www.yonden.co.jp/assets/pdf/publish/page_12/20200403_01-2.pdf

 現時点の最新版である4月3日補正の報告書165ページ(●)を、読み解いていきます。

 サッと目を通しましたが、いい訳を分かりにくく述べているに過ぎない印象です。やはり、調査報告書というには恥ずかしいレベルというのが実感です。表紙に「四国電力株式会社」とあるので、四国電力が取りまとめたのでしょう。いやはや、原子力関係者は優秀だと聞いていたのですが…。

※8月に愛媛県が通したようで、時間も割けないことから、レビューすることを先延ばしにします。残念です。



P.S.
 
トラブル連発の四国電力伊方原発
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56906320X10C20A3LA0000/
[日経]四国電力、伊方原発トラブルで報告書 作業144件見直し
2020/3/17
 
19:42

https://www.yonden.co.jp/publish/page_12.html
[四国電力]伊方発電所での連続トラブルについて
※このサイトページを、元ネタにしています。


P.S.2
 
些細なことですが、先日に作業停電の事前告知が無かったことで被害が生じても保障してもらえないことが、『伊方原発の即時廃止の推進』に対する引き金になりました。
http://neconote.jp/blog.php?date=1594134000
 
https://www.yonden.co.jp/assets/pdf/publish/page_12/explanation4.pdf

(事象2)3号機 原子炉容器上部炉心構造物吊り上げ時の制御棒引き上がり[1月12日発生]


【伊方3】

https://www.jaif.or.jp/cms_admin/wp-content/uploads/2020/05/jp-npps-operation20200508.pdf

炉型:加圧水型炉
 
PWR
 
[Pressurized
 
Water
 
Reactor]
出力:890MWe
運転開始:1994年12月15日(現時点25.6年)



【原子炉構造の概略】

 原子炉は、原子炉容器、下部炉心構造物、上部炉心構造物の3つから成り立っています。

  ┃┌──┐┃↑
容器┃│上部│┃│
  ┃└──┘┃│
  ┃┌──┐┃約10m
  ┃│下部│┃│
  ┃└──┘┃│
  ┗━━━━┛↓

 下部炉心構造物には、燃料集合体157体に対して、制御棒クラスタ48体が市松模様状に配置されています。

[下部炉心構造物の平面図]

       □□□
     □●□●□●□
    □□□●□●□□□ 
   □●□●□□□●□●□
  □□□●□□□□□●□□□
  ●□●□●□●□●□●□●
 □□●□□□●□●□□□●□□
 □●□□□●□□□●□□□●□
 □□●□□□●□●□□□●□□
  ●□●□●□●□●□●□●
  □□□●□□□□□●□□□
   □★□●□□□●□●□
    □□□●□●□□□ 
     □●□●□●□
       □□□

□:燃料集合体109体
●:燃料集合体47体+制御棒クラスタ47体
★:燃料集合体1体+引き上がった制御棒クラスタ1体


参考:燃料集合体の構造と制御棒
http://www.ene100.jp/www/wp-content/uploads/zumen/5-1-7.jpg

※伊方原発は、PWR(加圧水型軽水炉)で、制御棒クラスタの平面は円形で、燃料集合体の内部に、制御棒が差し込まれます。

[燃料集合体の断面図]
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□●□□●□□●□□□□□
□□□●□□□□□□□□□●□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□●□□●□□●□□●□□●□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□●□□●□□●□□●□□●□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□●□□●□□●□□●□□●□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□●□□□□□□□□□●□□□
□□□□□●□□●□□●□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
←─────約21cm─────→
  ←───約16cm───→
□:燃料棒 ●:制御棒


※ちなみに、BWR(沸騰水型軽水炉)では、制御棒の形状は十字型をした板状であり、4つの燃料集合体の間に挟まるように設置されます。

□┃□ 燃料集合体
━╋━ 制御棒
□┃□
↔約14cm

 上部炉心構造物は、燃料集合体と制御棒を固定および吊り上げるものと推測します。

 原子炉の起動や停止、出力の増減は、制御棒の出し入れと1次冷却水の中に溶けているホウ酸の濃度を変化させることで行います。



【事故の過程】

 48体の制御棒クラスタを、1体1体作業していきます。天井クレーンが1つと推測しました。

1.結合状態

  ┃駆動軸取り外し軸
 │┃│
 │┃│駆動軸
 │┃│
┣│┃│┫
┃┤┃├┃
┣│┃│┫
┃┤┃├┃
┣━━━┫制御棒クラスタ
┃   ┃


2.駆動軸取り外し軸の引き上げ

  ↑
  ┃
 │ │
 
 ││駆動軸[先端がすぼむ]
 
 ││
 
││
 

 
┤├
 

 
││
 

 
┤├
 

┣━━━┫
┃   ┃


3.駆動軸の引き上げ

  ↑
 ↑┃↑
 │ │
 
 
││
 
 
││
 
 
││
 
 
┤├
 
 
││
 
 
┤├接手

┣   ┫
┃   ┃
┣   ┫
┃   ┃
┣━━━┫
┃   ┃


4.駆動軸取り外し軸の引き下げ

  ↓      ↓
正 ┃    誤 ┃
 │┃│    │┃│
 │┃│    │┃│
 │┃│    │┃│
 │┃│    │┃│
 ┤┃├    ┤ ├
 │┃│    │ │
 ┤┃├    
 
┤├※接手の開きが不完全

┣   ┫  ┣   ┫
┃   ┃  ┃   ┃
┣   ┫  ┣   ┫
┃   ┃  ┃   ┃
┣━━━┫  ┣━━━┫
┃   ┃  ┃   ┃

①(駆動軸の接手の内部と駆動軸取り外し軸の先端の間に)付着した堆積物の影響で駆動軸取り外し軸が本来の位置まで下がりきらなかった。

(駆動軸の)接手を完全に内側から押し拡げることができなかった。


5.駆動軸の引き下げ、仮置き

正↓┃↓   誤↓┃↓
 │┃│    │┃│
 │┃│    │┃│
 │┃│    │┃│
 │┃│    │┃│
 ┤┃├    │┃│
 │┃│    ┤ ├
 ┤┃├    │ │
 

┣   ┫  ┣
 
┤├
 

┃   ┃  ┃   ┃
┣   ┫  ┣   ┫
┃   ┃  ┃   ┃
┣━━━┫  ┣━━━┫
┃   ┃  ┃   ┃

②仮置き時、(駆動軸の)接手(の外部)と制御棒(クラスタ)頭部(の内部)の間に堆積物が付着しており、不安定な状態だった。

工具取り外しの振動で堆積物が脱落。

③駆動軸の先端が制御棒(クラスタ頭部の内部)に沈み込み、不完全な連結状態に至った。
 



6.上部炉心構造物の引き上げ

  ↑      ↑
正↑┃↑   誤↑┃↑
 │┃│    │┃│
 │┃│    │┃│
 │┃│    │┃│
 │┃│    │┃│
 ┤┃├    │┃│
 │┃│    ┤ ├
 ┤┃├    │ │
 

       ┣
 
┤├
 

       ┃   ┃
       ┣   ┫
┣   ┫  ┃   ┃
┃   ┃  ┣━━━┫
┣   ┫  ┃   ┃  
┃   ┃
┣━━━┫ 
┃   ┃  

(④制御棒クラスタが引き上げられた。)

※()内は、報告書の文章に言葉を足しました。



【ガレコレの考察】

 報告書を信じれば、『仮置き』という作業工程があること自体が原因になったと考えられます。仮置きをした方が安全という考えでしょうが、仮置きに意味はありますか?

 駆動軸の先端は、復元力によってすぼむのでしょうか? もしそうならば、この仕組みで、今後も本当に大丈夫なのでしょうか?

 写真と制御棒クラスタの幅寸法から推測すると、制御棒は約50cm引き上げられたことになります。この数値が、報告書に明記されていないのに疑問を抱きます。数値を出すと、写真が嘘になるのではないですか? 悪意を持って観れば、実際はもっと引き上げてしまい、写真は下げたときに撮影したと考えることもできます。

 「駆動軸の先端が制御棒(クラスタ頭部の内部)に沈み込み、不完全な連結状態に至った。」と結論付けられています。もし、制御棒クラスタが落下した場合、被害はどの程度になったのでしょうか?

 完全な連結と不完全な連結では、見えている制御棒の長さに数cmの差があるはずです。計測データと写真から、完全な連結なのか不完全な連結なのかを知ることができないのでしょうか? もし、完全な連結であるとすれば、完全に人為的操作ミスとなります。また、不完全な連結は、人為的操作ミスで発生しないのでしょうか?

 事故の再現ができなかったと述べられていますが、再現できるレベルの事象と考えられます。外部に、シミュレーターは存在していないのでしょうか? 再現実験に疑問を感じます。
 
https://www.yonden.co.jp/assets/pdf/publish/page_12/20200212_01-1.pdf

 改めて、資料に目を通しています。のちのち、『四国電力伊方原発の即時廃止の推進』ページを作成しますが、しばらくはこのブログで配信していきます。

 伊方原発が暴走した場合、自分の住んでいる高知県東部も、放射能汚染から免れません。原発は一利あっても百害であることは、福島原発事故で、日本に住む一般人にも、白日に晒されたはずです。



 インターネット公開資料で考察を進めていき、機が熟したら情報公開請求および質問状を提出していきます。

 まずは、2020年2月12日の概要版から、読み解いていきます。


【場所】

伊方発電所3号機


【日時】

2020年1月12日13:20
第15回定期検査
燃料取り出しのため、原子炉容器の上部炉心構造物の吊り上げ時。


【事故内容】

・制御棒クラスタ1体が切り離されておらず、上部炉心構造物とともに引き上げられた。
(引き抜き操作を行っていない制御棒が管理位置から移動した。)


【ガレコレの考察】

 報告書には『切り離し作業』が延々と書いてありますが、素人には接合部のメカニズムが複雑怪奇であると映りました。構造を0から見直さなければならないのに、あれこれ理由を付けて、現行システムで続けることを前提に報告書が書かれています。設計レベルの不具合は仕方が無いのでしょうが、これが日本における原発運営管理の限界ということです。決して、安全第一ではありません。

 切り離し作業(4/4)の図において、⑪駆動軸浮き上がり寸法の確認「駆動軸浮き上がり寸法を確認(A-B=****mm)」を赤字で強調して書かれていますが、寸法は非公開になっています。制御棒が繋がっている写真と作業番号が一致しているかは良く理解できないのですが、他の作業では75mmとあるので多分そうでしょう。照らし合わせるために、補強説明と寸法の公開を希望します。なお、写真では、かなり引き上がっているように見えますが、何mmとは何処にも提示されていません。

 制御棒クラスタ頭部の円筒部内の堆積物を問題視されていますが、そもそも凹形状にゴミが溜まるのは当たり前です。運用期間、経年変化、温度変化が全く考えられていないのではないかと疑ってしまいます。

 「駆動軸の調査の結果、接手の内外面に金属光沢のある接触痕が確認された」とあります。制御棒が切り離れないので、振り落とそうとしたのではないですか? 映画の世界ではないので、もしそうなら、安全上考えられません。改善という問題ではなく、これを理由に、即廃止です。

 「その後、上部炉心構造を再度吊り上げた際には、制御棒クラスタは引き上がることはなく、本事象は再現しなかった。」とありますが、再現できるレベルの事象と考えられます。また、シミュレーター機器一式は現場外には無いのでしょうか? 再現されるまで行わずして、何の解決にも至っていません。

 人的作業ミスを隠していませんか? 「事象発生後の駆動軸引き上げ時に制御棒クラスタは引き上がらなかったことからも、切り離し操作自体をしていないといったような重要な手順の抜けやアドレス間違い等の操作ミスは考え難い。」とあり、人的作業ミスで同事象が起きるか起きないかには言及していません。記録者1名とありますが、『作業記録』とはどんなものなのか追求すると、とんでもない真実が浮かび上がるかもしれません。

 それに、核燃料の臨界とはどういうことなのか、関係者は理解されているはずですが、臨界事故とは核分裂連鎖反応により制御不能に陥るということです。「未臨界は維持されていた」という表現だけでは、危機レベルが判断できません。

 最大の疑問は、原発スタッフや調査スタッフは、本当に科学者集団ですか? 以前に、原発の管理は小学生でもできるとおっしゃった方がおられましたが、完全なる驕りです。

 概要版ですが、これを調査報告書と呼んでいいのか、甚だ疑問です。



※参考

実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則
(事故故障等の報告)
第百三十四条
法第六十二条の三の規定により、発電用原子炉設置者(旧発電用原子炉設置者等を含む。次条及び第百三十六条において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当するときは、その旨を直ちに、その状況及びそれに対する処置を十日以内に原子力規制委員会に報告しなければならない。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=353M50000400077#1039
 
 新型コロナウイルスで、『医療崩壊』という言葉が認識されました。新型コロナウイルスの日本政府の対応を観てきて、このままでは、日本は近い将来、未曽有の惨事に見舞われると、強く確信しました。

 検察庁法改正案では、ツイッターで炎上しています。自分も、同調しますが、そこまで熱くなれません。そもそも、三権分立の法則は、人類の苦肉の策です。それすらも覆して保身に走る安倍晋三は、自分だけが正しいと思っている偽善者でしかありません。安倍晋三に大義無し。

 先日の加藤厚労大臣の誤解発言は、大問題です。誤解があれば誤解を解く努力をするのが政治家です。『目安』に対して努力されてきた保健所の方々は「何言っているんだ#」と職場放棄されても可笑しくありません。

 一方、福島原発の処理は、隔離して遠ざけて、一般国民には何とかなるのではと認識させています。現場では、汚染拡大を保つのが精一杯で、誰もどうにかできるとは思っていません。東京にとって福島原発は、喉元に埋められた毒リングです。

 東京電力が大スポンサーなので、福島原発の問題は、芸能人によるツイッターで炎上はありません。検察庁法改正案が関の山です。

 福島原発の処理方法を、根本的に見直さなければ、日本は潰れます。今の処理を継続する頭しかない自民党には、これが出来ません。
 

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