ガレコレ [Garage Collection]
相手の心臓を釣る
相手の心臓に効かすというのが、相手の心臓を釣るのと同じです。鰹の一本釣りを見ていると、海から甲板へ引き上げる技術、釣り針を外す技術と、ここまで出来たら凄いなあと思うのですが、合気道では釣り上げる必要はないと考えています。約300gの心臓を一瞬釣るだけで、あとの術に繋げていきます。
『合気上げ』が、分かり易いでしょう。相手の親指と人差し指の輪に働きかけ、相手を弱い手刀に矯正すると、相手の脇に力が溜まります。自分の手刀を反して、相手の心臓に効かせます。このとき、相手の心臓を釣ったという感じです。通常、両手持ちで行いますので、箸で心臓を挟んだという感覚にもなります。このあとは、『やじろべえの支点』を前後左右にずらして、相手を崩せばよいのです。『呼吸力の鍛錬』と称し、さらに釣り上げようというのは、微妙な力を感じる習練をすべきと考えると、あまり相応しくないと思っています。
by Network Communication Note