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十畳合気道場✋＞ 伝＞ 6.心＞

　相手を制して崩すときに、『心体の原理』を利用して、『イメージ』を駆使しています。これらが実感できなければ、その動きは形を覚えただけか、単なる力技です。

　ここを押すと曲がる、こう極めると痛い、この方向にこの軌跡で崩すというのは、体術として基本中の基本です。しかし、うかつに行えば、しくじります。実戦の場で使えるかと訊ねられて、やってみなければ分からないと答えるしかないならば、一目散に逃げた方がよいでしょう。力学的な法則だけでは、限界があります。

　相手がどう感じるかが、原点です。無限とも思える選択肢の中から、相手が反応できないもの、本能的に避けようとするものや吸い寄せられるものを選んでいるのです。故に、技は正確にて微妙なのです。技を構成するつくり、手順、イメージといった術は、所詮、補佐に過ぎません。『心理的および生体的な心体の原理として学ぶ必要がある』ということです。