なはり浦の会
秋の詩『書・陶・花』三人展
2010年11月21日(日)~28日(日)
奈半利の古民家『なはり物語館』で、秋の詩『書・陶・花』三人展を開催。
[書]知原志津、[陶器]新田文江、[お花]中島恒子の三人が、ゆく秋を詩います。
「みづうみといふ月光の涙壺」
黒田杏子の句
ラジオから流れてくる言葉が心に残り、作品にしました。
「秋の野は 美しくして たへがたし
みにくきおのが 姿おもへて」
白州正子の歌
ゆっくりと繰るページ、目に留まった言葉です。
会場の『なはり物語館』は、空き家となった民家を『なはり浦の会』が借り受けて管理しているもので、つし二階建ての主家一階はイベント会場として、二階の屋根裏は物置として利用されています。
現在は、知原志津さんの書道教室としても使われいて、入り口の戸袋前には、お遍路さんの休憩所として利用していただくための水場が設けてあります。
北川村に住む新田さんのご近所で摘み取られた苔。
すなご色の無釉のやきものと、湿った緑が、とても美しい。
柿栗満幽径
窯焚の中、薪の灰が融けて生地に付く事でできる胡麻と呼ばれる模様。
金・青・灰色などのさまざまな桟切(さんぎり)模様。
ひとつひとつ表情の違う作品は、土から形になるまでの長い時を物語っています。
福原云外書『廻』
安岡寧水書『落葉能雨』
直接火の当たらない場所で焼かれた薄鼠の生地は、苔の緑を、まるで翡翠のように際立たせています。
花
秋晴鰯雲高し
凍てつく峰のようにも
冠を頂く人のようにも見える 一対のオブジェ。
不思議な 存在感があります。
秋の日差しは、部屋いっぱいに降り注いで
縁側に置かれた糸車や桟の影を、
黄金色に光る畳の上に描きだします。
暖かい南座敷で、団欒のお客様たち。
薄布に書かれたろうけつ染めの『般若心経』
入り口の土間には、町内の方達から譲り受けた古い民具などが展示されています。
by Network Communication Note