なはり浦の会
商標(チョップ)
チョップ (チップ、シルクラベル)
生糸が海外に輸出される際に付けられた商標は「チョップ」と呼ばれていました。多くの製糸会社はチョップに工夫をこらし、少しでも目を引くようにと様々なデザインで競い合いました。
藤村製絲株式会社の創立者、藤村米太郎は捕鯨の事業もしていたので、商標デザインは潮を吹く鯨でした。
明治41年、藤村米太郎がノルウェーから捕鯨船を購入し、日本で初めて大砲による捕鯨を始めたといわれています。砲手のジョルゲンソンも来日し、砲の操作方法をを日本人に伝えました。
捕鯨船が描かれた油絵 藤村米太郎とジョルゲンソンの肖像画
ジョルゲンソンの報酬は月給150円(日本人砲手50円、水夫は約15円)、砲手歩合は一頭あたり35円(日本人砲手5円、水夫1円)と高額でした。
名砲手の山村伊三郎(田野町)は、近海捕鯨で三千頭も捕ったと伝えられています。
戦前に使われていた藤村製絲株式会社のチョップには、英語表記が多く使われています。
昔のチョップは、英語やフランス語が多く、デザインも兜をつけた武士や扇や和傘、富士山や力士など、日本のエキゾチックさを強調しています。
日本だけでなく、海外の愛好家達にとても人気がありました。
by Network Communication Note