2022年6月11日(土)
守破離 #■合気道 故師範の著書に『守破離』『再び守破離』『三たび守破離』があります。守破離は、禅の用語であり、修行の段階を表した言葉です。
題字にある『再び』『三たび』には、「稽古は急いでは駄目、短絡であっては駄目、そしていつも基本に戻る繰り返しの気持ち、即ち回りみちと出直しの繰り返しでなければならない。(引用)」との念が込められています。
故師範は、『守』に拘られていました。『守』とは「師の控のそのままを受け入れて、それに従っていくことであり、初心の者の心すべきことである。(引用)」と述べられています。
自分は、高知県の片田舎で合気道場を開設させてもらっています。弟子や道場生に守らせ、戻らせるに値する『基本』とは何ぞやと常に考えています。
自分が繰り返し思い出すのは、故師範の技の軽さと掛けられた時の感覚です。故師範からは、「型はこうだ」という説明はほとんどなく、「技は盗むものだ」といつも微笑んでおられました。自分は幸い、大学合気道部主将ということもあって、故師範から手合わせして頂いた機会も多く、故師範が倒れられてからは、口伝でもご指導いただけました。下手の横好きではありますが、次世代に伝えなければいけないとの一心で、未だ合気道の稽古を続けている次第です。
当道場では、「相手がどう感じているか?」を基本中の基本に据えています。技を掛けられた時に、何が良くて何が悪いのか味わって稽古しています。