2021年12月23日(木)
NHK、誘導的な数値の表現は慎むように #医療 NHKニュースアプリにて「ワクチン接種を終えた人は80%近くと高くなっていて…」との表現がありました。なぜ、78%と表現しないのでしょうか? これに限らず、これまでも数字を大きく見せるための表現がありました。誘導的な数値の表現は、ニュースであればなおさら慎まなければいけません。いや、そもそも報道には、プロパガンダといった扇動や洗脳が孕んでいることを知っておくべきです。
3回目のワクチン接種では、中和抗体が何倍という表現になっており、今まで表現してきた単位と異なります。例えば0を何倍にしても0であり、基準の1が意味するところは何ですか? 表現を変えて非常にあいまいにしているのは、効果が無いのを、大きな数字で誤魔化したいところが見え見えです。
自分も研究者時代が長かったので思わず苦笑いしてしまいますが、このような行為を『数字のマジック』と呼んでいます。実際の効果がある域には到底達しておらず、誤差範囲に過ぎないのに、何倍という表現にして、いかにも効果があるように感じさせる手法です。明らかに悪手であり、のちになぜ道を誤ったのかと、五里霧中に放り込まれ、砂上の楼閣であったことを、幾度も遭遇してきました。
今回のオミクロン株の出現で、ワクチン製造会社や日本政府や各国が、まともなことを言っていないのが、顕著に示されています。このことに、ほとんどの有識者は気づいているはずです。恥の上塗りにならない内に、現状に合った発表をとるべきです。
「ワクチン接種6割で集団免疫が得られる」も誘導表現です。自分はプログラマーで、シミュレーションを生業にした時期もありました。感染スピードなど幾つものパラメーターがあるにもかかわらず、一般的にという枕詞で6割と表現されていますが、この数字に何の根拠もありません。5より大きく7よりも小さい数字6が、どんな印象を与えているのか推測してみて下さい。過半数にワクチン接種して欲しいがための口から出まかせです。現実に、デルタ株、オミクロン株に対しては、各機関が「現ワクチンでは集団免疫は形成できない」との認識に至っています。単純に、感染スピードが、他のパラメーターを凌駕しているだけで、想定外ではありません。
「ウイルスは弱体化していく」というシナリオも、人類が滅亡してから弱体化していくという最悪例もあります。ウイルスの弱体化を、人間のタイムスパンで考えるのは間違っています。人類の進化の過程で、絶滅した旧人類はたくさんおり、ウイルスも関与しているでしょう。飛行機などの移動手段やワクチン接種という予防手段を得た現代人は、一気に全人類が滅亡するという危機に常に晒されています。ワクチン接種する人が半分、しない人が半分が、正常な世界だと認識しており、現時点ではこれを推奨します。
童話『ハーメルンの笛吹き男』に置き換えると、鼠がコロナウイルス、笛がワクチン、生き残ったのはワクチンを打たなかった子ども。そのように思えてなりません。
数字を示された時に、それを真っ先に疑うセンスを、最前線の科学者たちに望みます。訓練を受けていないほとんどの人は、数字を鵜呑みにして誘導されやすいのです。出来の悪い政治家や経営者は、真実を直視せず、都合の良い数字しか採用しません。
また、テレビに出てくる医療関係者は、当たり障りの無いことしか発言出来ません。最初は、自分のような発言をデマとまで言っていましたが、最近では、代弁者扱いして貰っているのか、デマという言葉は鳴りを潜めています。MCに首覚悟で「先生、まともなこと言ってくださいよ」と詰め寄って貰いたいものです。
P.S. 早速のレスポンス、久しぶりです。ありがとうございます。
「一般人にセンスが無いのではなく、口にするだけの根拠や度量が無い」というご意見、もっともだと思います。決して科学者と一般人を区別して、一般人を卑下したものではありません。表現を変更しました。
P.S.1-2 かつて、会社の上司に「岩瀬はどうして疑ってばかりいる」と助言をいただいたことがあります。自分にとっては、どうでもいい助言です。数字やキーワードから閃き、文章の行間を読むには、『疑いの眼差し』が必要です。脳の回路のことなので、後天的や教育的なものだと考えています。それでも、口癖を「嘘!」から「本当?」に意識的に変えて、何とか生きてきました(小学生の頃に、母に注意されて)。まあ、こんな人間もいた方がいいでしょうと、温かい目で見守って下さい。
P.S.2 科学には客観性と再現性が必須であると、大学時代に徹底して教わってきました。分かっていても、自分は感情に流されて、一喜一憂の研究人生でした。今は、研究と言えば、合気道ぐらいです。捌きを、昔は「後ろ45度後ろ90度」と教えていましたが、今は「鈍角の方が良い」とか「半分」とか数字に囚われない表現にしています。数字はあくまでも指標です。そして、数字には、一人走りする、危険な力があります。自分がかつて経験したように、目から鱗になれば幸いです。
P.S.2-2 「一人走り」は「一人歩き」と同義です。自分は昔からそう使ってきたし、著名な方々も同様に使っています。走り出したら止まらないというニュアンスもあって、修正せずにそのままとします。ご指摘、ありがとうございました。