2018年4月17日(火)
前腕の窪みでくっ付く #■合気道 ここ1ヶ月ぐらい、『合気入身投げ』を題材にして、手刀全体を使う稽古をしている。
(1) 相手の攻撃は、<右>直突き。
(2) <右半身から、>下で張った手の平を緩めながら、<右>手刀を上げる。
(3) 相手の突きが伸びきる前に、相手の肘の外側面を、自分の手の甲で下から触れる。自分の手の甲が、相手の腕の形状にフィットする感じで行う。
(4) 相手の突きの伸びに合わせて、自分の手刀も相手の<右>眼伸ばす。お互いの肘辺りで絡むが、自分の手先が相手の腕の上にあり、自分の前腕で相手の二の腕を制する。横方向や上方向へ硬く跳ね除けるのではない。弾道が、目標物手前の障害物に摺れて、逸れるような感じである。(この時、『柳』が発動して、自分の上体が揺れて、相手の攻撃の線上から体を逃がすが、難しいようなので、今回はそこまで拘っていない。)
\前腕
\ 肘 前腕
○────\○────→相手の直突き
肩 二の腕 ●─────●自分
肘 二の腕 肩
(5) 実戦では、自分の指先が、相手の眼を掠める。
(6) 半身を切り替えることにより、自然に自分の腕が相手の腕の上を滑っていく。自分の腕を振り回しては、軌跡や力加減が誤り、くっ付きが外れる。下記は、相手の上澄みが取れた時を上から見た図。自分が、相手の前に位置していることが重要。相手は、「お控えなすって」のポーズで崩れる。
肩○
│
│ ■甲
│ 肘 ┃
肩○──○─┃□平(相手の直突き)
●肘
┃
肩●━━━●肩
(7) 自分の前腕において、肘から手先に少し戻ったところ、尺骨側の窪みで吸い付く。イメージ的には、薬指のライン。
親 手首 前腕 肘 二の腕 肩
人━┻━┯━━━━━┯━━━━━━
中━ 掌│ 橈骨 │
薬━ │ 尺骨 ★筋肉と筋肉の隙間
小━━━┷━━━━━┷━━━━━━
(8) 相手の腕をくっ付けたまま、自分の手刀の向きを変えて、入身する。お互いの体の位置が浅いT字で、相手の体を抱く。入身過ぎて深いT字になったり、半身の切り替えが上手くいかず平行ではいけない。
肩○ □平
│◎親/
│ \
│/ ●肘
肩○ ┃
┃
肩●━━━●肩
(9) 自分の手先と前腕が、相手の頭部に絡む。
(10) 相手の体1/4軸近後に働きかけて崩し、投げ落とす。
今回は、技全体は出来ているとして、(7)~(8)をレベルアップしている。
手刀による騙しには、基本的要素が2つある。主と副、一点ではなく複数点である。
手刀において、手先が主であれば、前腕の窪みは副である。主の軌道はトドメであるが、途中は見せかけでもあり、副で相手を追い詰めている。
相手が凸であれば、自分は凹で合わせて、相手を立体的に制御する。凹凸逆も然り。凸と凸では一点で触れることになり、くっつかない。一点の触れに見える技も、複数点で面を生ませて、立体的に制御している。