「シーツ畳んで、階段下に持ってきたかあ」と言われて、すかさず言っていたよね。
高知県に来て、特に奈半利に来て、何度と無く聞かされてきた、心に突っかかる言葉。
本当に「言うちょらん」で聞いていないのなら納得もできますが、大人も子どもも声を揃えて言います。子は親の鏡しかり、でも、意識してでも親の真似をする無かれ。この土地を離れたら、まず通用しません。
トドロは、建設会社に10年間いたので、工事現場での話を一つ紹介します。「だいだい合ってます」「事務所に戻って調べてきます」何気ない文章ですが、この2つのフレーズを職人さんに言ったら、頭かち割られます。ドライバーで突き立てられます。さてさて、この感覚が分かるかなあ?
もう一つ、今度は方言から。トドロは、富山県のみなとまち出身なので、それはもう汚い方言を使ってきました。「だ〜ら、なんゆうとる、だら」。「だら」とは「バカ」や「アホ」と同意語なので、相手が地元以外の方であれば辛いですね。同郷同士では、もちろん構わないのです。これでも、ちょっとした否定程度で、決して相手を馬鹿にしているわけではないのです。「こっ、なーんゆうとる、だら」「かっ、なーんゆうとる、だら」と言ったら、地元でも喧嘩になります。
さて、お題のフレーズですが、きちんと伝えた人に向かっていえる言葉では、絶対にありません。1回目は、こいつはお調子者やなあ。でも2回目は、ほんと何も人の言うこと聞かんやっちゃ。3回目には、やってやるとは何という自己中心的な態度や。・・・決して、こいつはお茶目で、敵わんなあ、ということにはなりません。
本人が相づち程度に思っている言葉で、トラブルになるのは馬鹿らしいことです。
そして、この言葉から読み取れる精神状態を突き詰めていくと、高知県の子ども達の学力が低いといわれる根本的原因と考えざるおうえません。学力は生活力からということだということを改めて感じさせられました。