ガレコレ [Garage Collection]
2023年10月18日(水)
[1161] 公開練習19時~@ガレコレ店舗 #■合気道
 二年生が仕事上、高知県を離れる可能性があるとして、ここ1ヶ月間、慌てて『短刀取り』を練習しています。とりあえず仕事は何とかなるようですが、田舎に留まるということは、自分も実感していますが、考えている以上に困難なものです。



 当道場における目標の一つに、「相手がナイフで攻撃してきても対処できること」を掲げています。

 ナイフを恐れ過ぎては、身動きできなくなります。そして、相手にナイフを自由自在にさせては、勝ち目はありません。また、相手が反対の手で掴んで、刺したり斬り付けるのは、常套手段です。なお、下手に捕まえてたり払ったりしては、もつれて、逆にナイフを呼び込んでしまいます。



 最初の段階である初動/触れ/流しで、ナイフを無効にすることが肝心です。技本体では、ナイフを見えるようにして、無効を維持しながら捌いています。まず、ナイフが自分に向かってきにくいことを、体感しましょう。

 反対側に動的フェイントをかけてから触れに移ることは間違いではありませんが、物理的要素になりがちです。間合いを詰める過程で、自然に<半身>となり、<影踏み>で相手の間合いをいじり、お互いを微重力空間にいざないます。相手に中途半端な攻撃をさせます。この感覚の修得は、世界観を変えます。今はできなくとも、意識して練習して下さい。

 相手の肘に手刀で下から<ペチョン>と触れて、相手のナイフの軌道を狂わせます。続いて、相手の前腕を手刀で<山越え>または<波乗り>して、相手を少し攻めてから返して、相手に腕を伸ばさせます。この時、自分の肘は軽く緩ませて、手刀に立体感を持たせています。腕を生真面目に伸ばしていると、二の腕がナイフの餌食になります。

 『手刀の捌き』と『体の捌き』の同時進行が重要です。相手のナイフの進行方向を可動可能範囲とする三角コーン内に留めて、自分の体はその三角コーン外に退避します。三角コーンは、鈍角の広い共有空間に浮かせます。ナイフが隣にあるのに、こちらに向かいにくいのです。

 表技も裏技も、相手の腕が伸びてくる前に、半身から線身になり、相手に近い方の肩は、すでにナイフの死角にあります。後方の肩は、扇状に開きます。この際に、<柳>や<浮身>で、自分の体が立体的斜めに逃げていきます。相手がナイフの先を地に向けて、膝頭や腿を刺しに変化した場合、<柳>の根を断ち切り、<浮身>で後方へ飛び退く捌きは有効です。

 触れた反射を<レ点の返し>で貰います。手刀で相手を押しますが、押し切るのではなく、<やじろべえ>で返ってくる押し方なのです。

 相手の攻撃の流れは、高さを維持しながら自分の後方少し斜めに向かいます。<剣の弱点><おひけえなすって>で相手の心臓を引き出し、その後、相手の手首を少し浮かせます。この<浮かし>は、流れの方向を変える意味でも必須です。

 相手を流す過程で、手刀は<への字>になり、相手の攻撃を軽く固定して、自分に向かってこないようにしています。相手の肘を筆先として軌跡を描いて、技本体に繋げます。



【短刀取り 表技 一教押し倒し】

【短刀取り 裏技 小手返し】
 
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