ガレコレ [Garage Collection]
2022年12月21日(水)
[1120] 公開練習19時~@ガレコレ店舗 #■合気道
 先週木曜日に左脹脛を肉離れしたのでトロトロとしか動けず、練習の邪魔になるので、口を挟む程度に留めて、一番弟子に任せました。

 先週に引き続き、今年の総復習 突き表技一教押し倒しです。練習開始からかなり良かったので、復習と言うより要素を追加してみました。

 一番弟子は、レベル5,6も紹介してました。先のレベルを見通すことで、レベル4での練習の意義を示してくれました。まあ、感覚が身に付いて成せるレベルなので、焦らずにレベル4を練習しましょう。

 スターウォーズのエピソード公開順序のように456123789と、レベル1の練習をのちにやってみようと考えています。世の中の合気道は、レベル1とレベル6とレベル9の混在であり、レベルの欠番により胡散臭く感じられて、何が合気道なのか分かりにくくなっていると思っています。

 故師範が『合気柔術』の稽古に拘られていたのは、大東流合気柔術に重きを置かれていた他に、思いは「レベル1から順に積み上げていくことは困難な道であり興味が続かず、かと言っていきなりレベル6以上を何百万回やっても身に付くものでも無い。レベル4,5で<流し>を十分に練習した上で、レベル1,2,3およびレベル6以上を練習した方が意義が高まる。」と勝手に推察しています。なお、レベル分類も、当道場が勝手にやっているものであり、あしからず。



【突き表技一教押し倒し】

 <流し>における『手刀の重なり』に着目して練習しました。難しいことを述べていますが、無理なく手刀を捌けば、自然とそうなるはずです。


・相手の突きと自分の手刀の合成ベクトルで、流しが進んでいきます。


・相手の体の重さや自分の体の重さと腰回しが、ブレーキやアクセルになります。


・流しで、相手の突きの力が0に近づきます。相手の力を使うのではなく、相対関係で相手の力を消すと考えています。

 自動車で例えると、前進が相手の突きで、ギアを落としてエンジンブレーキをかけていき、一旦停止してから、後進、つまり自分の攻撃になります。

 例えば、『呼吸投げ』では、相手の攻撃の方向を変えただけでは成立しません。


・各工程における互いの腕の交差は、<歪んだX字>です。十字や平行では効果が薄れます。歪んでいることで、円弧を描いて斜めに動きます。歪んだX字は、『離れない手刀』の要素でもあります。


・相手の突きの出鼻に合わせて、相手の肘に触れるようにして、相同じ手刀の前腕で相手の前腕の下に差し入れます。

 ┌
突↓↖︎薄 手刀

 斜めは薄く、相手の突きの軌道が逸れる程度。浮かしは拳一つ、相手の肩がしゃくれる程度。手刀を邪魔な位置に置く感じて接触します。(歪んだX字1)

 自分の体は反動で少し押し返され、相手の突きの軌道は外側に少し膨れます。


・手刀の前腕で相手の前腕を滑らせて、後ろに向きに、流します。グラフ上で、相手の腕は第4象限、自分の腕は第3象限にあり、自分の腕の角度を薄くします。(歪んだX字2)

手刀 突
 薄↙︎↘︎厚
   ↘︎薄 合成ベクトル

 手刀の手先は拳一つ下げますが、手刀の肘は高さを維持して、手刀全体は<への字>となり、相手の突きが過度に入って来ないようにしています。自分の肩を胸側に畳んでみて下さい。肩は、回すだけではありません。

 合成ベクトルにより、自分の体に相手の腕が寄って来ます。相手の体は、外側に開いていきます。無造作な捻りが生じています。相手を単に真っ直ぐ流すのではありません。

 自分の体の場所に、重なった腕を置きたいので、自分の体をずらします。運足は自然に行います。回転軸を固定しようとして、運足を止めないように。

 相手の突きの腕を抱き込むのは、良くないと考えています。レベル5,6へと繋がりません。今はできなくても、感覚を鍛えて下さい。まあ、新人たちも上手にこなしています。


・<転体>から<目隠し>までは、一指四指の手刀における親指のベクトルで、力を失った突きを相手に返します。(歪んだX字3)


・<涙拭き>から<飛び込み前半>は、手刀の肘が先行します(歪んだX字4)。指先が先行では、くっ付きが外れます。あくまでも、相手が自主的に、涙を拭いて飛び込む感じにしたいのです。


・<飛び込み後半>から<つっかえ棒外し><への字凹み>は、手刀の指先が先行して、相手の腕を送ります(歪んだX字5)。引っ掛けてはいけません。



【レベル】

 一番弟子が紹介したので、簡単にまとめました。今しばらく、突き表技はレベル4で練習して下さい。間合いにもよりますが、自分は実戦でもレベル4を繰り出すでしょう。

・レベル4:前腕同士で接触。流しあり。
・レベル5:手首同士で接触。流しあり。
・レベル6:手首同士で接触。流し無し。前に出る。
 
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