ガレコレ [Garage Collection]
2020年2月23日(日)
[基礎]肩の回し #■合気道
 どうしても関節を極めることに目が行ってしまうのですが、相手の体を前後に倒すには、相手の肩の関節を極めているのではありません。相手の肩を回せるように回して崩します。

 準備運動で肩回しをやってみると、両肩を軸にして、両腕は体の横に付いた車輪のように回すことでしょう。準備運動としてはこれでも良いのですが、肩の構造上、肩が簡単に回るのはこの軌跡ではありません。

 腕が胸の前を通過して、プロペラ機のように回転するのが、本来の肩の可動域です。普通、腕は背中側では同様には回せません。つまり、体の横で腕を回すには、どうしても力が掛かってしまう箇所があるということです。

 合気道に限らず、武術では、「相手の肩の方向に攻める」という表現をすることがあります。中らずと雖も遠からずですが、肩の可動域を無視した表現です。

 相手の腕の重さ、高さ、開きによって、相手の肩に働きかけて、相手の体を前後に崩します。相手の体を左右に崩すのは、糊代はあるものの、このあとの動作であり、自分の体を使うので、原理は別物です。
 
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