ガレコレ [Garage Collection]
2019年12月9日(月)
基礎と基本と基準 #■合気道
 当道場では、迂闊に『基本』という言葉を使わないように心がけています。「基本に忠実に行う」「基本に戻る」と言うように、基本とは揺るぎないものです。

 これまでに『基礎』と『基本』を区別してきましたが、そこに『基準』という言葉を加えることにしました。

 基礎:必要な要素
 基本:本質
 基準:目安

 一見基本と言ってしまう『構え』『捌く角度』『型』を、基準としました。半身の構え、45度に捌く、一教表の型は、すべて基準に過ぎません。

 例えば、摺り足です。摺り足の奥義は、「濡れた半紙を破らずに移動する」と言われています。実は、摺りというのに、足裏を摺りません。足裏を地から浮かして移動して、点として着きます。足の指先という方向性はあっても、地に力が掛かるベクトルを持ちません。奥義がそのまま基本なのです。

 基準は、基本を気づかせるためのもので、基準をきちんとこなせることは良いことなのですが、基準が体に染みついては、逆に悪影響も起こります。想定外と言う人には成りたくありません。戦う相手は千差万別で、基準だけでは対応が難しいのです。試合をして、知っていくのが筋なのでしょう。

 基本、つまり本質とは何かと考えながら練習することが肝心です。
 
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