ガレコレ [Garage Collection]
2019年7月26日(金)
体捌き 袈裟斬り #■合気道
 『体捌き』は、光輪洞合気道開祖である平井稔先生がまとめられた単独動作で、光輪洞独自なものです。当道場では、七型を継承して、後ろ捌き、袈裟斬り、磯返しの三型を重点的に教えています。

 先日、初心者さん達から相次いで、こんな風な歩き方が股関節に刺激になるとか、ラジオで武田鉄矢さんが合気道の歩き方は難しいと言っていたとかで、それならば『袈裟斬り』の運足をやってみようとなりました。

 自分は、袈裟斬りを3種類にまとめています。当道場では、その中で一番理に適っていると考えている一つを教えています。

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(1) 右半身に構えます。
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(2) 前足を外側に斜にします。全身になります。
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(3) 後ろ足を真っ直ぐに半歩進めます。左半身になります。

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(4) 前足を外側に斜にします。全身になります。

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(5) 後ろ足を真っ直ぐに半歩進めます。右半身に戻ります。
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※見た目の運足はS字ですが、くねくねとした軌跡を画いている訳ではありません。かなりS字の軌跡の運足も正しいのですが、当道場では紹介するだけで教えていません。
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 常に、重心を、前足:後ろ足=6:4または7:3にして、心臓は前に傾いています。

 (2)(4)において、前足を45度程度外側に回転します。その際に。地を前足の裏で踏みにじるのではなく、体を前方に傾けたまま、前足を軽く浮かして、半身から全身に変わる体に合わせて、足の裏全体で回転して地に下ろします。この前足の斜が、次の後ろ足のつくりになっており、(3)(5)でシャッと前進できる訳です。

 前足に重心を偏らせ、体を前方に傾けたまま、前足を軽く浮かせて回転する動作は、かなり難しいようでした。体を斜にキープしたまま、手刀や運足あれこれを同時に行うことが、合気道の味噌と考えています。

 手刀において、今回は袈裟に斬る動作は行いませんでした。半身のときに足と同じ手刀をシャッと前に出して、体を全身に開くときに、両手刀で傘が開くような補助動作を付けてみました。手刀を前に出す時に、振り子のようにスウィングするのは、シャッと前進する足を引っ張ります。練習の際に、ゆっくりとした動作で行うのと、本当にゆっくりとしかできない動作で行うのとは、全く異なります。


P.S. 合気道の防御は、ボクシングのウェービングとは似て非なるものです。浮身[ふしん、うきみ]による攻防一体が合気道の特徴と考えています。地に腰を下ろしての構えでは、力は出せても、合気道にはなりません。足の裏が、いつでも地から浮く感覚を身に付けましょう。
 
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by Network Communication Note