ガレコレ [Garage Collection]
2019年7月12日(金)
半分 #■合気道
 合気道では、「半分に対して半分の力で掛ける」と言ったことが、案外重要だったりします。「半分に半分で掛ける」と略して教えています。

 半分とは言っても、50%を意味しているのではなく、実際には20%~80%と幅があると考えて下さい。半分だからと言って手を抜いている訳でもありません。アクセル全開で100%で挑んでも、自己満足に過ぎず、良い結果が伴わないことを、合気道は改めて教えてくれます。


【からだの分割】

 からだ全体を一度に動かそうとするならば、かなりのエネルギーが必要となります。からだを分割して、小さく軽くなった部品を動かします。単純に四等分すれば25%、八等分すれば12.5%になります。

 また、からだを分割することを、相手のみならず、自分にも適用します。

 からだ全体を上下に半分にするには、心臓の底面で分けます。腰で分けないのが味噌です。

 加えて、からだ上部を、心臓の左右側面で3つに分けます。さらに、からだ上部側面を胸部と背部で2つに分けます。かなり、小さくなります。

 腕や脚は、骨を基準にした1本ではなく、4本の束と見なします。腕は、手の親指を上にして、外側と内側、上と下で4本に分けます。脚は、外側と内側、前と後で4本に分けます。各4本の軸は、ちょうど骨と肉の境と考えて下さい。

 頭部は、眼球の底面で上下に分けます。あとは、前後左右に分けて、8つの部品になります。

 細かく分けた部品を攻めることになるのですが、その攻めが心臓の側面に繋げて、最終的に心臓に効かせます。


【部品に与える力】

 筋力ではなく、重さを与えます。相手の部品にも、自分の部品にも、重さがあります。片腕ならば3㎏程度です。自分の片腕で足りないのならば、片腕を通じて、胴体の重さを少し浴びせます。ほんの少しで十分です。

 腕の筋肉は、手刀の張りと緩みをつくり出すのに使います。手刀の状態の変化が、相手を動かします。

 力も半分と言いましたが、そもそも力の質が異なります。ただ、筋力を半分にすると、疑似的に丁度良くなります。これくらいの力で効くんだと感覚的に覚えることも大切です。
 
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by Network Communication Note