2019年6月3日(月)
片手持ち流し 追補 #■合気道

　流しは、一般的に『入身転体』と呼ばれている動作です。

　『片手持ち』で行う場合、手の平で掬うようにして、相手を前に崩すだけでは、全く興覚めです。

　手刀の反しを使いましょう。

　相手に手首を掴ませるときに、手刀を中央から外側に移動させます。手先を五分咲きに蕾めて、指先は手刀があった位置に残します。結果的に、腕が動いていないと騙します。相手の外側の手が手首元になるように、先に触れさせます。

　手刀の移動は、マッシュルームの軌跡で外側に膨れた後、手の平を地にして、一指四指または五指の手刀にて、相手中央を平らに進みます。手刀を降下する際に、手先を五分咲きに蕾めて、手の平を天にします。なお、マッシュルームの軌跡は、相手に向かって斜めに進んでいます。

　手先を五分咲きに蕾めたまま、相手の腕の下を通過します。完全に通過した後に、五指の手刀に戻します。手の平を天のまま、手刀を自分の体に戻すようにして、相手の上澄みを取ります。

　相手を自分のいる場所を通過させた後、手刀を立てます。この手刀の反しにより、相手は前うつ伏せに崩れるのではなく、外側に扉のように開きながら崩れます。

　合気道では、力を使う代わりに、手刀の反しで、相手を崩すのです。