ガレコレ [Garage Collection]
2019年3月11日(月)
手刀を同じ位置には戻さない ■合気道
 上げて下ろす、押して引く。相手には、同じ位置に戻っただけと、錯覚させます。『騙し』の一要因です。

 故師範が毎回のように言われていましたが、同じ位置に戻る『振り子』『電電太鼓』『ハンマー投げ』ではダメということ。


 具体的に、2つの動作で説明します。

【合気上げ】

 合気上げの初動は、次の手順で行います。

①手刀を蕾みながら、相手に手首を掴ませる。
②手刀を開いて、相手を釣る。
③手刀を蕾んで、互いを微重力空間にいざなう。

 ①→②→③で、振り子になって、元の位置に戻ってしまっては面白くありません。①の位置と③の位置は異なっており、③では相手に近づいています。

 ①→②で、相手の肩をしゃくり、相手の方向へ斜め上に移動します。相手と自分の腕が、S字で捻じれ繋がります。

 ②→③で、真下に自由落下します。これが、微重力空間を生み出します。

 つまり、①→②→③で、小さな直角三角形になっています。


【山越え】

 相手の突きを、払い除け、かつ、取り込む動作です。

①相手が突きを打ち切る前に、相手の肘の前腕部に手刀を下から宛がい、手刀は拉げる。
②相手の突きは伸びるが、相手の肘の二の腕部に手刀が移り、ブレーキが少し掛かり、方向も少し逸れる。
③手刀の甲が、相手の腕をチュルンと滑るように、山越えしていく。(その際、相手の腕を壁にして押し、自分の体を移動する。)
④山越えしていく手刀で、相手の腕を、相手の心臓の表面のラインまで押し込む。
⑤手の平で相手の腕を舐めるように滑り落ち、相手の手首の橈骨動脈に至る。その際、相手の仮想剣の弱点を押すように、相手の手首を落とすのではなく、相手の肘を落とすように行う。相手の腕の人差し指のラインは、相手の脇のラインになっている。

 ③~④で、手刀は、相手の体の内側へ、垂直気味に、山越えします。

 ⑤で、手刀は、相手の体の外側へ、長い斜めで、山越えして返ってきます。

 つまり、③→④→⑤で、細長い直角三角形になっています。


 2つの動作に共通することは、『三角形』『直角』『自由落下』の3つです。直角は、必ずしも90度ではありませんが、鈍角や鋭角では上手くいきません。これらが、合気道の『基本』の1つと呼べるものです。
 
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