ガレコレ [Garage Collection]
2016年9月25日(日)
四方投げ ■合気道
 四方投げの技名の由来は、相手を四方に投げられることから来ている。基本的には、相手を反らして、後ろ向きに投げる。技の途中で相手の腕を極めたりできるが、当道場では『腕絡み』で行っており、関節技、力技といった要素をなるべく廃している。

 昨晩は、中段直突きで行った。

 手刀の触れは、呼吸投げの要領と同じ。相同じ手刀は、相手の突きが伸びる方向に対して外側斜め後ろの方向に下から入り、相手の腕尺関節(肘内側)に自分の腕橈骨筋(前腕の肘付近上側)で触れる。相手の腕1/4軸外側下部に働きかけることになる。

 相手が腕を伸ばし切ろうとするタイミングで、手刀を相手の腕の下で相手の手首側へ少し滑らせる。垂直には蒲鉾の軌跡、水平にはバームクーヘンの軌跡で、立体的に瞬間移動する。手刀の向きがパッと変わるのである。

 相手の腕に回転が加えられ、肩はしゃくられ、上澄みが取られている。

 無効になった相手の突き手を、自分の体に寄せるようにして流す。その際、相手の腕は前方斜めに向い、自分の足先は前方(最初からすれば後方)に向く。相手の腕と自分の足先が同じ方向では、面白くない。

  ○ × ×
相手\ \  ↑ ↑相手の突きの方向
自分↑ \ ↑

 転開する。反対の手刀で、相手の腕橈関節に寝かして触れ、手刀を立てることにより、相手の肘が落ち曲がる。同時に、半身を切り替えるように腰の向きを入れ替えて、引いた腰に刀を鞘に納める感じで相手の拳先を通過させる。相手の腕を押すようにして、半身を切り替える。相手の腕は後方斜めに向い、自分の足先は後方に向く。

 ○ × ×
自分↓ / ↓ ↑相手の突きの方向
相手/ /  ↓

 総括すると、相手の腕は、突きの方向から斜めずらされ、戻されて斜めになっている。相手は、拳が体をすり抜けた感覚を受ける。なお、転開では、相手の拳先で腹切りしてはいけない。短刀取りでも通用するように、転開を身に付けてほしい。

 自分の体を相手に進めて、相手の掌が天になり、相手の肩をしゃくり、相手の腕を相手の体に寄せる。相手の腕を押すのではない。

 相手の腕を開放して、無重力になった相手の腕を得る。まあ、パワーやスピードがあるのであれば、この動作を省いて、相手の腕を極めることも間違いではない。あとは、転体して、腕絡みにして投げる。

 相手の肘を曲げること、取ること、反すことを力ずくで行っていては、真の技には近づけない。何故、力がぶつかるのだろうと疑問に思ったことを、研究の材料にしてほしい。


P.S. 最近、合気道の原理は、『半と反』に尽きると考えるようになった。偶然にも、どちらも[はん]呼べることが面白い。合気道では間違っていると言われる動作も、パワーやスピードが伴えば、間違いではなくなることもある。


P.S.2 前腕は、2本の骨で構成されている。親指側を橈骨[とうこつ]、小指側を尺骨[しゃっこつ]と呼ぶ。今まで、上部、下部と呼んでいたが、相手の肘を反したときにピンと来なくなる。橈と尺で、骨、筋、神経、血管を表現していこうと思う。


P.S.3 『相同じ[あいおなじ]』とは、お互いに同じと言う意味。相手が右手で突いてきたとき、右手刀でということ。逆に『相異なる[あいことなる]』とは、相手が右手で突いてきたとき、左手刀でということ。質問があったので、追記した。


P.S.4 相対体捌きにもある『転開』が、今回の練習の味噌である。自分の手前で相手を捌くのではなく、自分の体をすり抜けさせることが重要である。


P.S.5 四方投げで『腕絡み』にすることを、故先生はいくつかの理由を挙げられ、拘っておられた。自分は、この技を伝承していく。
 
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