ガレコレ [Garage Collection]
2014年2月1日(土)
[427] 歩み #■合気道
20:00~21:00/岩瀬、黒岩  

テーマ:『歩み』は、『流し』の習練の過程で、移動に関する部分を集約したものである。『流し』の前段階における習得事項であるが、『歩み』を自分が確立するのに20年、唯一伝承できている新徳くんが、物になるまでに3年も掛かっている。黒岩さんは、道場での練習時間がどうしても短いので(往復100km以上の通いの為)、ようよう気づきに至っている。指導方法次第で、習得を1年にしたいと考えている。

 道場では、準備運動ではないが、『歩み』と『流し』で、いつも最低15分は習練している。今回は、まあ丸々1時間といったところである。こういうことは、しばしばである。故師範の『流し』だけ稽古して来いと、大学時代に言われたことを、未だにやっている次第である。

 黒岩さんのロジックやアプローチは、自分や新徳くんのものと明らかに異なるが、おそらくほとんどの人がそうだと思う。意識を変えれば済むことだと思っているが、こちらの方が時間が掛かるとお互いに認識している。お互いに歩み寄りながら、何とか物にならないものかと試行錯誤している。

 本日は、新徳くんが、ぎっくり腰でお休み。腰痛の辛さが、少し分かったことでしょう。大したことがないと思っていても、悪化させると、かなり引き摺ることにもなりかねない。最初が肝心で、安静にて、痛みを取る事が先決である。インドメタシン。

【歩み】
・常識を取り除くことができれば、動作は単純である。
 ・その次の課題は、相手を想定して動けているかである。 
・足の薬指を、進行方向に合わせる。
 ※自然体に立てば、足はハの字に開く。通常の歩き方も、踵の外側から入り、親指に抜ける。
 ・歩みでは、左右の薬指をほぼ平行にして立つ。まず、足裏三点のうち、拇指球と小指球が着き、少し遅れて踵点が着く。足裏が離れるときは、踵点が浮き、少し遅れて拇指球と小指球が浮く。
  ・内側に、力が溜まる。
   ・この力を解放することによって、外しや入身ができる。
   ・足の向きが、平行より、心持ち開いている必要がある。
   ×膝を入れて、内股になっては、力の解放ができない。

【渦】
・手刀や心臓の軌跡は、白波や大渦など、独特な曲線である。
 ×軌跡は、正円および楕円ではない。
  ×中心点を、固定してはいけない。
   ・中心点は、移動する。
 ×単純な放物線でもない。

・参考になる理想曲線の一つに『対数螺旋』がある。
 ・巻貝の渦に見られる。
 ・辺の比が黄金比である黄金長方形に描かれる正方形の角を通るように描かれた曲線がある。
  ・黄金比 = 1:(1+√5)/2 ≒ 1:1.618 ≒ 5:8
    a:b = b:(a+b)
    1:b = b:(1+b)
      b^2-b-1 = 0(正の解が黄金数で約1.618)
  ・黄金長方形は、名刺91×55mm、16:9テレビに近い。
  (A4サイズなど用紙は、1:√2で、白銀長方形である。)
  ・最初の二つの正円の1/4弧に注目するならば、前半の曲線は相手が認知する円で、後半の曲線は相手が把握できない円である。円の中心軸は移動して収束していくが、決して終わりが無い。『誘い』と『騙し』に相当し、これにより無重力空間へいざなうことができる。
 ・奇しくも、大学時代に巻貝を用いた研究をしており、当時から、この渦は何かしらの意味を持つと考えていたものである。大好きなジョジョ(SBR第11巻)では、黄金回転の法則としてストーリーの重要なキーとなっている。

・波頭が白波に崩れる方程式もあるが、要は前半と後半の軌跡は異なるということ。あくまでも、方程式は参考である。相手が円を感じた神の時間で、切り替える。

【一教表 押し倒し】
・相手の肩を、折り畳む。
 ×相手の肘を、押し反すのではない。
 ×相手の手首を、引っ張ってくるのではない。
・渦を意識する。
 
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by Network Communication Note