高知あたご劇場
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2024年9月7日(土)~20日(金)
バティモン5 望まれざる者 上映作品
上映時間【本編105分】
(9/14~9/20)14:35~(月・金曜19:00~追加)※月曜上映・火曜休映
※1500円週間です(シニア1200円)

ここにはあなたが知る「パリ」はない──。
移民たちの居住団地群の一画=バティモン5の一掃を目論む「行政」とそれに反発する「住人」による、“排除” vs “怒り”の衝突。衝撃の傑作『レ・ミゼラブル』のラジ・リ監督が引き続きパリ郊外を舞台に描くノンストップ群像劇!
 パリ郊外(バンリュー)。ここに立ち並ぶいくつもの団地には労働者階級の移民家族たちが 多く暮らしている。再開発計画があるこのエリア=バティモン5では、老朽化が進んだ団地の取り壊し計画が進められていた。
汚職を追及されていた前市長の急逝で、臨時市長となったピエールはクリーンが信条の若き政治家だ。居住棟エリアの復興と治安改善という理想に燃えていた。一方、バティモン5の住人で移民たちのケアスタッフとして働く旧植民地マリにルーツを持つフランス人女性アビーは、行政の怠慢な対応に苦しむ住人たちの助けになりたいと考えている。友人ブラズの手を借りながら、住民たちが抱える問題に向き合う日々を送っていた。
日頃から行政と住民との間には大きな溝があったが、ある事件をきっかけに両者の衝突は激化することになる。バティモン5の治安改善のために強硬な手段をとる市長ピエールと、理不尽に追い込まれる住民たちを先導するアビー、その両者間の均衡は崩れ去り、激しい抗争へと発展していく――。
 恐れと不満の積み重ねが徐々に両者間の溝を深くし、憎しみのボルテージが加速していく様が息もつかせぬ緊迫感で描かれる。このコミュニティ内にある「権力」「革新」「暴力」の3つの視点を交錯させることでバンリュー地区の実態、ひいては花の都パリの知られざる“暗部”を炙り出していく。この街で不都合なものとは一体何なのか、望まれざる存在とは何を指すのか――。

「フランスは移民の国だ。だからハレーションは起きる。政治も(日本と同様に)問題だらけだ。でもというかだからこそ、アビーの「政治家が変わらないなら、私たちが声をあげなきゃ」の言葉には強く共感できる。
つらい映画だ。でも観てよかった。」――森達也(『福田村事件』監督・作家)
「どこまでが、誰が主権を有するのか? その矛盾が当のフランスの移民たちの団地であるバティモン5で一気に噴出する。僕らはこの問題を乗り越えることが出来るのか?」――ダースレイダー(ラッパー)
(2023年/フランス・ベルギー)
(9/7~9/13)14:35~(日・木曜19:00~追加)※月・火曜休映

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