ガレコレ [Garage Collection]
2019年6月26日(水)
映画 人狼ゲーム ラヴァーズの矛盾 本・音楽・映像
 Amazon Prime Videoの会員なので、毎日何かしら1本流しています。

 アニメ、SF、推理物が好きなのですが、観たい作品が一巡した感があるので、最近はいろんなジャンルに踏み込んでいます。

 さて、人狼ゲームも推理物と言えなくはないのですが、二番煎じ臭かったので後回しにしていました。残念ながら、やっぱりそうでした。

 2017年作品のラヴァーズは、酷いですね。「雉も鳴かずば撃たれまいに」ではないですが、会話の駆け引きが稚拙です。そして、映画製作側の誰も考証せず、勝利条件を熟知している人がいなかったのですかね。それとも、ワザと矛盾有りで、何度も観てもらったり、話題作りにしたのですかね。矛盾を指摘しているページも幾つかありましたが、十分に説明されていません。

 今日は、予定していた仕事がことごとく実施できず、仕事のやる気が起きないので、もう一度眺めながら、チェックしてみました。


-- ここからネタバレ --

 一度通して観たあと、勝利条件に矛盾があると感じました。今回、役職にキューピッドが加わり、キューピッドが恋人を2名指名するという設定になっています。運営側のテレビ画面では説明されていませんでしたが、当然、恋人同士はお互いに誰か分かっているという設定でした。

 さて、映画の副題にラヴァーズとあり、キューピッドと恋人に関する設定に厳密さを欠いては、お話になりません。

0:03:06~ 運営側のテレビ画面の説明(読み上げも含みました。最初と最後、キューピッドと恋人に関する記述、勝利条件以外は、削除して列挙しました。)
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(1)ゲームの始まりです。
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)皆さんは村人ですが、人狼が2人紛れています。
(7)構成
人狼側:人 狼 2人

村人側:村 人 5人
    予言者 1人
    霊媒師 1人
    用心棒 1人

その他:キューピッド 1人
(8)
(9)
(10)
(11)
(12)キューピッドは、今から1時間以内に『恋人』2名を指定してください。
(13)キューピッドから『恋人』に指定された人は、部屋の画面に表示されます。
(14)指名された2人は、通常の役職に加え、『恋人』のサブ役職を得ます。
(15)恋人の一方が死亡した場合、もう一方も自動的に死亡します。
(16)人狼側が全滅した場合、村人側の勝利。
(17)村人側の人数と人狼側の人数が同数になった場合、人狼側の勝利。
(18)またゲーム終了時に恋人が生き残っていた場合、恋人とキューピッドだけの勝利となります。
(19)
(20)
(21)
(22)
(23)
(24)
(25)
(26)
(27)
(28)それではみなさん、頑張って生き抜いてください。
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 さて、上記の説明から、『キューピッド』は、『村人側』なのでしょうか?

 テレビ画面(6)からは、『人狼側』2人以外はすべて『村人側』と考えられます。

 しかし、テレビ画面(7)で、あえて『その他:キューピッド』と別枠で書かれています。キューピッドは、プレイヤー人数11人なので人狼側でないことは明らかです。人狼側:、村人側:、その他:は同列の表記であり、テレビ画面(7)はテレビ画面(6)に対しての但し書きと見なせるので、キューピッドを村人側でもないと誰しもが考えるでしょう。


0:15:44~
キューピッド「ゲームに勝てない以上、同じだと思います。恋人が死ねば最後には死ぬ。キューピッドが死んでも、恋人は死にませんから。」

 つまり、最初の時点で、キューピッド自身は、人狼側でも村人側でもないと考えています。

 キューピッドと恋人(人狼側1人、村人側1人)の陣営3人が生き残るためには、人狼側の勝利条件でのゲーム終了が必須条件となります。

 人狼側の勝利条件は、人狼側2人と村人側2人、または、人狼側1人と村人側1人です。蛇足ですが、人狼側2人と村人側1人の場合は、明記されていませんが、人狼ゲームの性質上人狼側の勝利条件なのでしょう。恋人2名が村人側で、恋人の片方が殺された時点で、人狼側の勝利条件が満たされるとも考えられます。


1:24:42~
残り5人になりました。

 人狼側2人、村人側2人、キューピッド1人です。しかし、人狼側の勝利条件でのゲーム終了とはなりません。この時点で初めて、キューピッドが村人側であったと見なすことができます。キューピッド役は、この状況を最初からそうであったかのように振る舞っており、笑えます。


1:36:29~
残り4人になりました。
テレビ画面(Game Over)人狼側と村人側の人数が同数になりました。ゲーム終了です。

 テレビ画面(6)の[その他:]が無ければ、最後の大どんでん返しがちょっと面白いので、名作の末席に挙げてもよかったのですが、命の駆け引きに対して曖昧な描写が、駄作に変えてしまいました。残念です。

 さて、原作『人狼ゲーム LOVERS』川上亮 竹書房刊では、どうなっているんでしょうね。


P.S. 人狼ゲームはやったことはありませんが、クイズで相手の役を当てるのはよくやったものです。相手が自分をどの役だと想定したとき、どのような行動を取るのかと考えるものです。この思考が欠如しています。本当の予言者が機能していません。

 まあ、極限状態の中、勢いで、絶対的不利な状況に活路を開いていくというのが、この手のゲームの醍醐味と考えているのでしょう。高校生って若いって所詮こんな感じと表現しているのか、とても稚拙に映りました。


P.S.2 キューピッドは、自分を恋人役に指名できるのでしょうか? 恋人2名が死ねばキューピッドの勝利が無くなると考えるのであれば、そのような選択の可能性も考えられます。しかし、実際はキューピッドは村人側なので、恋人2名が死んでも、勝利の可能性はあった訳です。長々とテレビ画面で説明していますが、肝心なところが抜け抜けの設定です。2017年の作品に、今更ですが、矛盾を指摘させてもらっています。


P.S.3 プレイヤーにはあらかじめカードが配られています。任意にカードを配ったのではなく、運営側の作為が感じられます。

 さて、金を掛ける方は、どの時点で掛けているのでしょうか。プレイヤーのカード内容は知らされているのでしょうか。あえて、運営側を描かない作風ですね。これも有りだと思いますが、運営側崩壊を制作するときに、崩壊の糸口をどうするのでしょう。今回の主人公が布石と言えなくもないですが。


P.S.4 人狼ゲーム後半戦(2回目)ということで、11名揃えるのに、前半戦(1回目)からどれだけの日数、気を失わせているのかという致命的な問題があります。会場が11個もあるのならば可能ですが、現実的ではありません。そもそも、元運営側の村人とそれを知っている予言者で、最低でも1ゲームのタイムラグがあります。1~2名ずつ運ばれてくることも考えられますが、ゲーム後半戦のスタート前の全員の雰囲気から、そう考えることはできません。首を緩く絞めて、気を失わせて、会場に連れ込むというシナリオには、かなり無理があります。


P.S.5 人狼ゲーム後半戦の勝者は、歩いて帰るんかい!その方が雰囲気出るからかね。同類の映画『インシテミル』でも、そうだった記憶が。。。
 
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