ガレコレ [Garage Collection]
2018年8月26日(日)
基礎、術、技 ■合気道
 合気道を教えるときに、『基本』という言葉をなるべく使わないようにしています。基本と言ってしまうと、レベルを上げるときに、最初に教わった基本が邪魔してしまいます。基本という代わりに『基礎』と呼ぶようにしています。まあ、言葉のニュアンスですが、これが結構大事です。

 実は、基礎が奥義と言っても過言ではありません。しかし、基礎の練習ばかり繰り返してみても、『本質』は深まっていきません。『技』で『基礎』を試す必要があります。

 『基礎』と『技』の間に『術』を設けています。単純な技は、『型』であり、『手順』です。活きた技にするには、多くの基礎を反映する必要があります。技に基礎を組み込み易くしたものが『術』と解釈して下さい。

 『術』を説明するときには、かなり誇張しています。あたかも、その術だけで相手を倒せるように聞こえるでしょう。しかし、実際は、複数の術を駆使しています。複合術には、奥義と言っても良さそうなものもあります。

 『術』には、理屈的に相反するものがあります。それらを同時に使えというのだから、頭も混乱するでしょう。料理に例えると、一品に塩も砂糖も酢も使うでしょう。要は、レシピであり、さじ加減です。

 『術』を編み出すことは、実に楽しい作業です。自分が、例え一人になろうとも、長きに合気道を続けてこられたのも、この作業に魅入られたためでしょう。没にした術も数知れず、それでも有効な術は百ぐらいあります。不思議なもので、若き日に思い付いたが上手く出来なかった術が、歳を取ると使いこなせるようにもなります。

 『術』の存在が、『基礎』と『技』を明確に分けたのだと思います。加えて、自分の教え方も、随分と様変わりしたものです。
 
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