ガレコレ [Garage Collection]
2017年11月24日(金)
感覚が先か、型が先か? #■合気道
 当道場では、「相手がどう感じているか」を最重要としており、感覚が先という答えになる。道場生が少ないのが幸いして、常に個別指導なので、このやり方でも成り立っている。

 型が先の場合、弊害が多い。弊害の最たるものは、基本を最初に教えてもらった型として、頭と体に刷り込んでしまうことである。型は、あくまでも目安である。

 型稽古では、見栄えを良くしようとするあまり、手刀を勢いよく振り回したり、力を込めるところを作ったりしてしまう。本来不要なものを付け加えてしまって、独り善がりになりがちである。本当に掛かるのかは、やっている本人も分からない。また、どの修行段階においても、型には足りないものがあり、不完全である。

 一方、感覚で捌いた場合、技が掛かるか掛からないかは自分で判別できて、偶然に大正解に出会うこともある。まあ、大正解に出会っても、技を掛けた本人が腑に落ちない感覚に襲われるのだが。

 技を分解して、技のツボとしたのが術である。強力な術は、単独でも、相手を崩すことができる。幾つかの強力な術だけで戦えると勘違いしてしまうのだが、そう簡単にはいかない。強力な術は、相手にばれやすい。

 術は、時系列的に足し算のものと、重ね合わせるものがある。重ね合わせる術には、相反するものもあり、各々の比率と強度を調整しなければならない。せっかく知り得た術であるが、隠し味程度にしかならない場合もある。

 型に術を肉付けしていくのではない。型から制限を受けずに、適当に術を使ってみる。術を活かすための形と手順が、自然に定まってくる。
 
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