ガレコレ [Garage Collection]
2017年2月16日(木)
引き技でも押す ■合気道
 戦場では押したり引いたりと、腕力が十分にあれば引いても構わないのだが、下手な引きは相手を呼び込んでしまう。

 合気道の技名にも、『引き倒し』が挙げられるように、引き技がある。引き技だからと言って、相手を手刀で引っ掛けて、引っ張り回すのではない。力技もありとするならば、それもありだが、合気道の技としては面白くない。

 そもそも、手刀で引っ掛けようとする動作は、合気道をかじった程度の者が、無意識に常識だろうとやってしまう過ちである。手首を上下左右に折り曲げてしまうのである。片手持ちを例に挙げると、そんな動作では相手の手が完全に解けてしまう。それを補うようにと、次の動作を繰り出してみたところで、相手の手が解けてしまった時点で、技は未完で失敗に終わっている。

 手刀の方向の切り替えは、指の第三関節(中手指節間関節)および第二関節(近位指節間関節)の曲げによるもので、手首の曲げによるものでは無い。故先生からは、朝顔の蕾と開き(咲)で教えて頂いた。これに関しては、後日、述べようと思う。

 話を戻すと、相手を押して広がりそうな共有空間を、自分の体で埋めるように移動する。外からは相手の腕を自分の体に引き寄せたように見えるし、相手もそう感じるはずである。このギャップが味噌なのである。

 力学的に梃子の原理と称して、相手の肘を押さえ込むだけならば、合気の術とは言わない。もちろん梃子の原理を使っており、支点、力点、作用点のそれぞれに妙がある。

 力点は、如何にぼかして相手に気付かれず、方向性をどう持たせるかである。支点を、支えの無い空間に固定したり移動させたりできるようになるには、常識を切り捨てないとできない。作用点で起きることを明確にすることが、鍵になるだろう。
 
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