ガレコレ [Garage Collection]
2016年3月7日(月)
相手の肘を攻める #■合気道
 相手の肘の方向に攻めろと、よく言われたものである。

 果たして、どれだけの合気道経験者が、これを研究し理解しようとしただろうか?

 相手の肘を鈍角に折る。鋭角に折っては、一見、相手の腕の動きを殺しているようだが、相手は力が入りやすく、こらえるか翻って反撃を食らってしまう。

 相手の前腕に触れ、肘の内側から外側へ通過して、三頭筋の付け根に働きかける。これで、抜きの鈍角肘を得ることができる。

 相手の手先は、宙ぶらりんになり、どちらかと言えば、自分の体から離れていく。相手が刃物を持っていたら、刃物が遠ざかることになる。相手の肘を鋭角に折り曲げては、相手の刃物を制したことにはならない。むしろ、刃物を呼び込んでしまう。

 相手の二の腕から深く肘を取るのは間違いである。力と速さが要求される関節技となってしまう。

 合気道は、手首を極める武術というのは誤解である。肘を攻める武術と理解すれば、合気の道が開ける。相手に触れる場所が肘なので、相手の体から肘までの距離を稼ぐことができる。軽い守りのような捌きが、実は的確な攻撃なのである。
 
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